ヨルシカにしかない空気感を味わおう
今、若者の間で「夜好性」が急増しています。
そんな「夜好性アーティスト」の1組、ヨルシカはコンセプチュアルな作品や、美しく儚い空気感が多くの人を虜にしています。
この記事では、ヨルシカの3rdフルアルバム「盗作」の収録曲を全曲紹介していきます!
ぜひ、自分の好きな楽曲を見つけてください!
ヨルシカ「盗作」はどんなアルバム?
「盗作」は、2020年7月29日にリリースされたヨルシカの3rdフルアルバムです。これまでの作品同様、コンセプチュアルな作品に仕上がっています。
「音楽の盗作をする男の物語」を全14曲(内4曲がインスト曲)で描いたアルバムで、これまでのヨルシカの空気感は残しつつも、全く新しいコンセプトに挑戦したアルバムとなっています。
このアルバムを制作するにあたり、まずあったのが「ヨルシカへの破壊衝動」だったそう。「別れや喪失感を、夏の雰囲気と一緒にアウトプットしている」というヨルシカ自体の認識を壊したかったとインタビューで語っています。
主人公は「音楽を盗作する男」。小説ではそんな男がしてきた「盗作という破壊衝動」について告白しています。アルバムの楽曲ではその男の人生の1シーンが描かれています。主人公に呼応するように、収録曲においても、メロディや歌詞など、あらゆるところで様々な「引用」がされています。
ヨルシカ「盗作」の収録曲を全曲紹介
「盗作」に収録されている全14曲を一言解説とともに全曲紹介していきます!
全曲視聴可能ですので、気に入った楽曲が見つかればぜひご自身のプレイリストに追加してください!
1. 音楽泥棒の自白
美しい旋律の裏にある不気味さがクセになるインスト曲。
ベートーベンの『月光』が引用されています。ベートーベンを意識してメロディを作られており、そこにいろんな音を当てはめてつくられたそう。
2. 昼鳶
スラップギターがフックとなっている、ダークで耳に残る楽曲。
ボーカルsuisの低い声で呟くような歌声が、思わずドキッとしてしまうような怖さがあって魅力的です。
3. 春ひさぎ
イントロのフレーズがかなりクセになる楽曲。スウィング・ジャズのような曲調がオシャレすぎて酔えます。
巷では米津玄師の『ホラ吹き猫野郎』をパクったと言われていますが、筆者はそれについて否定派です。コード進行が似ているとメロディも似ることは珍しくありません。しかも一部分ですし。
4. 爆弾魔 (Re-Recording)
2ndミニアルバム「負け犬にアンコールはいらない」に収録されている『爆弾魔』をレコーディングし直した楽曲。
バンドサウンドの一体感や楽曲のスピード感が心地よい楽曲です。
5. 青年期、空き巣
グリーグの『朝』が引用されたインスト曲。
アコースティックギターやアジサシ(キュイキュイと鳴く夏海の鳥)の鳴き声、日本的な笛の音色などがコラージュのように散りばめられています。
6. レプリカント
汗も吹き飛ぶほどの疾走感がたまらない楽曲。
曲調も爽やかで、文化祭の軽音の演奏に向いている楽曲です。
7. 花人局
比較的落ち着いたテンポのバンドサウンドを楽しめるロックナンバー。
ヨルシカにしか出せない、愛おしさと儚さの両立というか、桜が散る時のような空気感が強く表れた楽曲です。
8. 朱夏期、音楽泥棒
エリック・サティの『ジムノペディ』が引用された楽曲。
心が浄化されるような、神秘的な楽曲。これを聴いて、私はポケットモンスター ダイアモンド・パールの湖で流れるBGMを思い出しました。
9. 盗作
スクウェア・エニックス「FFBE 幻影戦争」のCMソングに起用された楽曲。
アルバムの表題にもなっている、アルバム全体のテーマを表した楽曲で、主人公の思いがありのまま描かれています。
10. 思想犯
ジョージ・オーウェルの「1984」という小説がテーマのもとになっている楽曲。加えて、尾崎放哉の俳句と晩年をオマージュしている曲となっているそう。
シンセピアノが美しいアクセントになっている、アップテンポなロックナンバーです。Bメロから入って来るベースが個人的に好きです。
11. 逃亡
ジャズの雰囲気が醸し出された、ノスタルジックな楽曲。
アルバムの収録曲の中でも一際落ち着いた曲調で、例えるならウイスキーに合うピスタチオのような、小洒落た楽曲です。
12. 幼年期、思い出の中
この曲は、原っぱで寝っ転がりながら夕暮れを待っているという情景をイメージして作った曲だそう。
私たちを優しく包み込むような暖かさと、終わりを告げるような寂しさの両方を感じさせる、ピアノのセンセーショナルな響きが美しいです。
13. 夜行
劇場アニメーション「泣きたい私は猫をかぶる」挿入歌に起用された楽曲。
夏の終わりを感じる楽曲です。サビの壮大で儚い雰囲気がめちゃエモいです。
14. 花に亡霊
劇場アニメーション「泣きたい私は猫をかぶる」主題歌に起用された楽曲。
『春泥棒』と同じく、サビで一気に華やかになる構成のバラードで、一気に心を惹きつけられます。
おわりに
いかがでしたか?
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最後までご覧いただきありがとうございました!!