美しく、儚い、ずとまよの世界観を楽しみ尽くそう。
2018年、『秒針を噛む』で彗星の如く現れた音楽ユニット「ずっと真夜中でいいのに。」。
そんなずとまよの2ndフルアルバム「ぐされ」の楽曲から、彼らの魅力を深掘りしていきます。
ずっと真夜中でいいのに。「ぐされ」はどんなアルバム?
「ぐされ」は2021年2月10日にリリースされたずっと真夜中でいいのに。の2ndフルアルバムです。
初のタイアップ曲である『暗く黒く』『勘ぐれい』『正しくなれない』『過眠』を含めた全13曲+ボーナストラック1曲が収録されています。
オリコン週間アルバムランキングでは初登場2位を獲得するなど、商業面でも成功を収めました。
コレキケ編集者がオススメする「ぐされ」の収録曲3選
「ぐされ」の収録曲を全て聴く暇が無い!という人のために、私が選んだ「これだけはぜひ聴いてほしいオススメ曲」を3曲選出いたしました!
ぜひ視聴してみてくださいね!
お勉強しといてよ
この曲を一言で言うと、
音のフルコース
オススメポイント:豊かなサウンド
それぞれのパートで楽器の役割が変わっており、それにより何度聴いても盛り上がる楽曲に仕上がっています。
イントロでは「夜好性」っぽさのある、ギターやストリングスがメインのサウンド。このイントロだけで白米2杯はいけます。
Aメロでは「動静」で言うところの「静」。ボーカルとベースとドラムが目立ったサウンドです。ボーカルとベースの掛け合いを楽しむパートと言っても良いでしょう。
Bメロも「静」。しかし、ここではベースが大人しくなり、ボーカルが引き立つパートとなっています。メロディにこの楽曲の「テーマ」とも言える「フック(引っ掛かり)」があります。テーマという言い方をしたのは、このフック(「乾かないや」の部分)で、他のサウンドが一歩引き、ボーカルを重ねることで一際目立った瞬間を演出しているからです。この楽曲を一度聴いた時に一番強烈に覚えているのはここだと思います。正直、このBメロが主役だと言っても良いのではと思っています。
サビは「動」。これまで楽曲に彩りを添えるドレッシングのような働きをしていたストリングスが、ここでは青椒肉絲の牛肉並みの働きをしています。さらに、ベースがスラップするなど、Bメロのタメを解放するかのように暴れています。
また、このサビ、前半と後半がありまして、後半に入るとこれまで身を隠していたギターが姿を見せます。前半の勢いをさらに増して、サウンドをより豊かにして、一気に走り抜けます。
それぞれの楽器がお互いを補完し、前に出れるときは積極的に出る。そんなサウンドの豊かさを味わえる『お勉強しといてよ』。まるで音のフルコースです。
はゔぁ
この曲を一言で言うと、
アップテンポの盛り上げ番長
オススメポイント:カラオケで大活躍するスピード感
この曲は「ぐされ」の中でも特にアップテンポの楽曲です。そのためボーカルが早口で、1つの音符に歌詞が2~3文字入る箇所も多いです。
自分が歌うとなると難しい楽曲ですが、歌えると周りを沸かせられること間違いなしの盛り上げ曲なのです。
その理由は、「スピード感」です。
まず曲始め、セクシーなベースが響いたと思いきや、ゴリゴリに歪んだギターが攻めてきます。この怒涛の攻撃に、イントロから既に沸いていることが容易に想像できます。
そこからはずとまよっぽいクリアなサウンドと早口のメロディがやって来て、そのままサビまでハイスピードで一気に駆け抜けます。
サビではメロディのスピードは落ち着きますが、曲のスピードはそのままの勢いです。つまり、ここで周りに自分の歌声を存分に聴かせることができる訳です。下手でも大丈夫。楽曲の勢いで既に盛り上がっています。
正直、女性でもキーを下げないと歌うのは厳しいと思いますが、この曲は、どれだけ下手でも盛り上がる楽曲です。自信満々に選曲しましょう。
ろんりねす
この曲を一言で言うと、
ワインの香りのする、ちょっぴりオトナな楽曲
オススメポイント:ゆったりと、そして乗れる曲調
9曲目に収録されている『ろんりねす』は、これまでのずとまよの「若者向けの綺麗な音楽」というイメージとは違った、大人な楽曲となっています。
ピアノとベースがメインの楽曲で、バーやホテルのラウンジで流れていそうな渋いサウンドとなっています。
コード進行もジャジーで、ドミナントモーションや半音下降する進行が多く見られ、これでもかというほどオシャレさを演出する仕掛けが施されています。
ただ、一言で言うとジャズバラードですが、メロディはヒップホップテイストのリズムの良いものとなっています。それにより、ゆったりした曲調の中にノリが生まれています。つまり、単なるBGMとしてだけでなく、それメインで楽しむことができるのです。
お酒とともに嗜むも良し、恋人と一緒に聴くも良し。大切な時間をもっと優美にしたい際にオススメです。
ずっと真夜中でいいのに。「ぐされ」の収録曲を全曲紹介
ここからは、ずとまよ「ぐされ」の全曲を一言解説とともに紹介していきます!
全曲視聴可能ですので、気に入った曲があればご自身のプレイリストに加えてください!
1曲目『胸の煙』
クリアなサウンドの中にある儚さが胸に染みる楽曲。
4つ打ちのビートや日本人好みのメロディ、サビでのさりげない転調がめちゃくちゃ心地良いです。
2曲目『正しくなれない』
映画「約束のネバーランド」の主題歌に起用された楽曲。
美しいストリングスや、スラップベースと言った「ずとまよっぽいサウンド」を存分に味わえます。
3曲目『お勉強しといてよ』
イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、どれをとっても個性的でキャッチーな楽曲。
ピアノやベース、ストリングスが主張しつつもお互いを補完し合っていて、楽曲全体を通して豊かなサウンドとなっています。
4曲目『勘ぐれい』
「Project:;Cold」の主題歌に起用された楽曲。
ファンキーなベースが好きな人にはたまらない、セクシーな楽曲です。
5曲目『はゔぁ』
イントロの衝撃と、サビの疾走感が印象的な楽曲。
テンポが速く、バンドサウンドがメインの楽曲で、「ボカロ味」を感じます。
6曲目『機械油』
三味線の音色とファンキーなベースの掛け合いが面白い楽曲。
水曜日のカンパネラを彷彿とさせる、抑揚の少ないラップ調のボーカルがクセになります。
7曲目『暗く黒く』
映画「さんかく窓の外側は夜」の主題歌に起用された楽曲。
ストリングスやキーボードによる美しいサウンドメイキングに酔いしれます。また、途中でテンポが変わる遊びゴコロに「ずとまよらしさ」を感じます。
8曲目『MILABO』
「ぐされ」の中で一番、青春のような明るさを感じる楽曲です。「花より男子」などの学園ドラマの主題歌にピッタリだなと感じました。
イントロのフレーズが特にキャッチーで、ほんの数秒で心が奪われます。
9曲目『ろんりねす』
ホテルのラウンジで流れていそうなジャズバラード。
ゆったりした曲調とヒップホップテイストのメロディの対比によって、オシャレなノリが生まれています。
10曲目『繰り返す収穫』
カントリーの雰囲気を感じる、ノスタルジックで異国情緒のある楽曲。
パート毎に表情を大きく変えながら、私たちの心を揺さぶり続けます。
11曲目『過眠』
映画「さんかく窓の外側は夜」のオープニングテーマに起用された楽曲。
エレクトロニカなサウンドやストリングスの音色、ACAねの裏声。どれも優しく美しく、そして切ないです。
12曲目『低血ボルト』
アップテンポのロックナンバー。
ずとまよ特有の温度感や、カッコいいロックを味わいたい人にはぜひオススメです。
13曲目『奥底に眠るルーツ』
アルバムのラストを飾る楽曲。
カントリー調のゆるさの中にも、イカしたベースやACAねの綺麗な裏声など、ずとまよの色が出ています。
14曲目『暗く黒く (Twin Piano Live ver.)』
7曲目『暗く黒く』のライブバージョンです。
おわりに
いかがでしたか?
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最後までご覧いただきありがとうございました!!