米津玄師「BOOTLEG」の収録曲を徹底解説【アルバム曲一覧】

コレキケ Artist
これは、誰もしていない考察です。

米津玄師の4thアルバム「BOOTLEG」、何度聴いても満足感がすごいですよね。

何度も聴いているうちに、ある特徴が見られました。

この記事では、その特徴から、「BOOTLEG」の凄さを紐解いていきます。

ぜひ最後までご覧ください!

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米津玄師「BOOTLEG」はどんなアルバム?

米津玄師 4th Album「BOOTLEG」クロスフェード

「BOOTLEG」(読み方:ブートレグ) は、2017年11月1日にリリースされた米津玄師の4thアルバムです。

「BOOTLEG」とは「海賊版」を意味しています。

自身のインタビューによると、いろんなオマージュや関係性のなかで生まれた曲が集まったアルバムに仕上がったことを端的に「BOOTLEG」と表現したそうです。

HondaのCMソング『LOSER』や、読売テレビ系列アニメ「僕のヒーローアカデミア」主題歌『ピースサイン』などのタイアップ曲から、『fogbound』や『爱丽丝』などのコラボ曲まで、多種多様な楽曲を楽しめるアルバムとなっています。

そんな「BOOTLEG」、一言で言うと、こんなアルバムです。

ノリとエモさの対比が心地よいアルバム

詳しく解説していきます。

米津玄師「BOOTLEG」の特徴

「BOOTLEG」の各楽曲を「サウンドはノイジーかクリアか」と「乗れる曲か落ち着く(エモい)曲か」という2点から分析してみると、下の図のようになりました。

この図から、「BOOTLEG」の楽曲は次の3つのグループに分けることができます。

  • グループ I:ノイジーで乗れる楽曲
  • グループ II:クリアで乗れる楽曲
  • グループ III:クリアで落ち着く楽曲

それぞれ解説していきます。

ノイジーで乗れる楽曲

「グループ I」は次の5曲を指します。

  • 1曲目『飛燕』
  • 2曲目『LOSER』
  • 3曲目『ピースサイン』
  • 4曲目『砂の惑星 ( + 初音ミク )』
  • 11曲目『爱丽丝』

この5曲は、ギターサウンドの心地良い、ノリのいいロックナンバーです。

明るい曲調(『飛燕』、『ピースサイン』)と暗い曲調(『砂の惑星 ( + 初音ミク )』、『爱丽丝』)があり、色彩豊かなサウンドを楽しめます。

クリアで乗れる楽曲

「グループ II」は次の4曲を指します。

  • 6曲目『かいじゅうのマーチ』
  • 8曲目『春雷』
  • 10曲目『ナンバーナイン』
  • 12曲目『Nighthawks』

この4曲は、ロックナンバーの『春雷』『Nighthawks』や、夏っぽいエレクトロナンバーの『ナンバーナイン』など、清涼感のあるポップナンバーです。

4曲とも曲調は明るく、米津玄師の楽曲の中でもとても聴きやすい楽曲が揃っています。

クリアで落ち着く楽曲

「グループ III」は次の5曲を指します。

  • 5曲目『orion』
  • 7曲目『Moonlight』
  • 9曲目『fogbound ( + 池田エライザ )』
  • 13曲目『打上花火』
  • 14曲目『灰色と青 ( + 菅田将暉 )』

この5曲は、ゆったりとした曲調で、米津玄師の世界観に酔いしれることのできる楽曲です。

また、「BOOTLEG」のコラボ曲、セルフカバー曲のうち、『砂の惑星 ( + 初音ミク )』『爱丽丝』以外の3曲がこの「グループ III」に属しているのも特徴的です。

アルバムの構成

これらを踏まえて、アルバムの構成について考えていきます。

各グループを曲順に並べてみると次の図のようになります。

はじめの4曲が「グループ I」の楽曲だったり、5~10曲目のグループが交互に変わっていたりと、リスナーを飽きさせない工夫が見えますね。

さらに、この図をよく見ると、米津玄師は特に「グループ III」をリスナーに聴いてほしいのではないかと推測できます。

その理由は次の3つです。

  • 「グループ I」と『orion』との対比
  • 印象的なラスト2曲
  • 「グループ III」の楽曲の話題性の高さ

「グループ I」と『orion』との対比

先ほどの図からわかるように、はじめの4曲は連続して「グループ I」の楽曲、つまり「ノイジーで乗れる楽曲」が選定されています。
つまり、リスナーは体を揺らしてノリノリで聴いているのです。

そこからの5曲目『orion』。リスナーはドキッとするはず。

それまでのロックサウンドからガラリと変わり、美しいストリングスが鳴り響く。
通して聴くことで、『orion』がもっと印象的な楽曲になるのです。

印象的なラスト2曲

「終わり良ければすべて良し」と言われるように、あらゆる作品において「ラスト」は良し悪しを決めるほど重要です

そんなラストの2曲に「グループ III」である『打上花火』『灰色と青 ( + 菅田将暉 )』が配置されています。

リスナーは、イヤホンを外した後もこのエモさを感じずにはいられません。

「グループ III」の楽曲の話題性の高さ

前述の通り、「BOOTLEG」のコラボ曲、セルフカバー曲の多くが「グループ III」に属しています。

さらに、その中の2曲『fogbound ( + 池田エライザ )』『灰色と青 ( + 菅田将暉 )』は、特に当時話題になりました。

というのも、それまで『fogbound(+?)』『灰色と青(+?)』と伏せられていた情報が、2017年に東京国際フォーラムに開催された「米津玄師「BOOTLEG」プレミアム全曲先行視聴会」で解禁されたのです。

この話題性の高さからも、「グループ III」の楽曲への情熱がうかがえます。

これらの理由から、特に「グループ III」に力を入れていると考えられます。

「BOOTLEG」の収録曲を徹底解説

ここから、個々の楽曲について見ていきます。

飛燕

タイトル通り「空を飛ぶツバメ」のような疾走感のあるロックナンバー。
「風の谷のナウシカ」から着想を得ているそう。

LOSER

米津玄師 MV「LOSER」

Honda「JADE」のCMソングに起用された楽曲。
野生的なサウンドと軽快なメロディがクセになります。

ピースサイン

米津玄師 MV「ピースサイン」Kenshi Yonezu / Peace Sign

読売テレビ系列アニメ「僕のヒーローアカデミア」第2期第1クールオープニングテーマ曲。
サビのスピード感はいつ聴いてもワクワクします。

砂の惑星 ( + 初音ミク )

ハチ名義でリリースされた楽曲のセルフカバーバージョン。
音数が多く、ゆったりしたテンポなのに聴いていて飽きません。

orion

米津玄師 MV「orion」

NHK総合アニメ「3月のライオン」第1シリーズ第2クールエンディングテーマ曲。
全体的にキレイなサウンドで構成されており、「寒い日の夜空」が連想されます。

かいじゅうのマーチ

まるで童謡のような、キャッチーで可愛らしい楽曲。
リバーブのかかったギターが全体を優しく包みます。

Moonlight

気怠さのあるシンセが静かに鳴り響く楽曲。
収録曲の中で最後に完成した楽曲だそう。

春雷

米津玄師 MV「春雷」Shunrai

米津玄師の中では珍しいラブソング。
早口のメロディ、ややハスキーな高音ボイス、軽快なリズム。どれを取っても心地よいです。

fogbound ( + 池田エライザ )

トラップのテイストを取り入れた、セクシーな楽曲。
池田エライザのコーラスも妖艶で聴き惚れます。

ナンバーナイン

ルーヴル美術館特別展「ルーヴルNo.9 ~漫画、9番目の芸術~」の公式イメージソング。
トロピカルな雰囲気があり、海の家で聴きたくなります。

爱丽丝

「アリス」と呼びます。King Gnuの常田大希もプロデュース・編曲に関わっています。
特にギターなどに「常田節」が現れていますね。

Nighthawks

BUMP OF CHICKENとRAMWINPSへのオマージュとして制作された楽曲。
良い意味で「米津感のない」清涼感のあるロックナンバーとなっています。

打上花火

こちらはDAOKO×米津玄師名義でリリースされた『打上花火』のセルフカバーバージョン。
多くの打楽器が全体を通して主体となっていて、独特の心地良さが生まれています。

灰色と青 ( + 菅田将暉 )

米津玄師 MV「 灰色と青( +菅田将暉 )」

菅田将暉が歌唱参加した楽曲。
コーラスとギターがめちゃくちゃ心地良く、菅田将暉の歌声も曲の雰囲気にピッタリハマっています。

おわりに

いかがでしたか?もっと米津玄師が好きになってくださっていれば幸いです。

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最後まで見ていただきありがとうございました!!

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